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揺動メディアについて。場所と風景と映画について。

2015-01-01から1年間の記事一覧

2015年に見た新作映画ベスト20

2015年に見た新作映画のベストです。『スターウォーズ』観終えたので追記しました 今年見た映画は新作/旧作と劇場/自宅合わせて320本。ベストの最初の5本は、未知の何かを見せてくれたもの、ひたすら遠くまで連れて行ってくれたもの。しばしば映画を見てい…

わたしが彼女を見た瞬間、彼女はわたしを見た

「わたしが彼女を見た瞬間、彼女はわたしを見た」最終日のアーティスト・トークにゲストとして参加します。 展覧会「わたしが彼女を見た瞬間、彼女はわたしを見た」出品作家|青柳菜摘とだつお、金川晋吾、門眞妙会期|2015年12月11日(金)~26日(土)時間…

2015/12/19

(備忘録として2015/12/19のツイートを転載) 『風景の死滅』はたしかに重要な参照先ではありますが、応用というよりは、風景映画という方法そのものへの批判と乗り越えが目指されています。(〈風景映画〉から〈場所映画〉へ) まず撮影の方法論として〈場…

『ハッピーアワー』と集会室的空間

濱口竜介の最新作『ハッピーアワー』の公開が始まっている。これまでの作品と同様、様々な切り口から語ることのできる(語りたくなる)魅力的なフィルムだ。わたしも個人的な関心から、本作について少しだけ書いてみたい。 映画『ハッピーアワー』予告編 - Y…

disPLACEment――「場所」の置換vol.3(映画『土瀝青 asphalt』上映)

12月12日(土)、はじめて沖縄で自作を上映することになりました。土屋誠一氏企画による「disPLACEment」(vol.1/vol.2)シリーズの第3弾として、『土瀝青 asphalt』を上映し、終了後には土屋氏と私のトークがあります。沖縄在住の方、お近くにお住まいの方…

11月の上映&イベント

11月の予定をまとめました。 【1】三代川達 第10回上映会 base ten number system 11月7日(土)、8日(日)15:30、19:0011月9日(月)〜11月13日(金)21:00料金前売¥900 / 当日¥1,500(共に1ドリンク¥500別)会場 UPLINK FACTORY(1F),ROOM(2F) 詳細…

いま、個人映画を観るということ(三)いまこそ飯村隆彦を読/見直す

11月23日(月・祝)の文学フリマで頒布される同人誌『ビンダーVol.3』(特集「ゴダール&gdgd妖精s」)に参加しています。ブースはキ-05〜06。私は連載「いま、個人映画を観るということ」の第3回「いまこそ飯村隆彦を読/見直す」を書きました。 飯村隆彦と…

チェーンブレイカー

私が脚本を担当した映画『チェーンブレイカー』(ワタナベカズキ監督)の上映が11月におこなわれます。自作以外の脚本を書いたのは初めて。どんな作品になっているのか、今から楽しみです。 三代川達 第10回上映会 base ten number system 11月7日(土)、8…

「動画の時代」の「映画批評」はいかに可能か——「ポストメディウム的状況」を考える

限界研の新刊 『ビジュアル・コミュニケーション』の刊行記念トークイベントに参加します。 11月17日(火)19:30〜、ジュンク堂池袋店にて開催です。 ビジュアル・コミュニケーション――動画時代の文化批評 作者: 限界研,飯田一史,海老原豊,佐々木友輔,竹本竜…

佐々木友輔 新作上映[Epoch]

22日(日)の回は定員に達しましたため、受付を終了させていただきました。 当日券扱いにて、作品をご覧いただくことは可能ですが、ご予約の方を優先でお通ししますので、少々見づらい(3D効果が得づらい)座席になってしまうかもしれないことをご了承くださ…

ビジュアル・コミュニケーション——動画時代の文化批評

ビジュアル・コミュニケーション――動画時代の文化批評 作者: 限界研,飯田一史,海老原豊,佐々木友輔,竹本竜都,蔓葉信博,冨塚亮平,藤井義允,藤田直哉,宮本道人,渡邉大輔 出版社/メーカー: 南雲堂 発売日: 2015/09/30 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商…

なぜ「私」が撮るのか 髙橋耕平作品《HARADA-san》上映&トーク

「なぜ「私」が撮るのか」 髙橋耕平作品《HARADA-san》上映&トークに参加します。初引込線です。 hikikomisen.com なぜ「私」が撮るのか 初老のアートウォッチャーを題材にしたドキュメンタリー映像と年表からなる、髙橋耕平の作品《HARADA-san》を上映。 …

映画にとってインターネットとは何か(9) 検索編・補遺

インターネットを扱った映画の分類 第1回から8回までの考察をもとにして、以下のようにインターネットを扱った映画の「型」を便宜的に分類・整理してみた。今回はこれを踏まえて、まだ紹介できていないいくつかの型を補足的に取り上げることにしよう。 03 出…

誰もが映画監督(映像作家)になり得る時代

まったく新しい時代の始まりだ。 わたしたちはいま、誰もが映画監督になり得る世界に生きているのだ――。 このような希望に満ちた言葉が唱えられるようになったのは、一体いつ頃からだろう。つい最近のことのように思う者もいるかもしれないが、実はその歴史…

映画にとってインターネットとは何か(8) (SNSへの)無知がもたらす予期せぬ奇跡

フェイクドキュメンタリーとSNS――『クロニクル』 これまで、フェイクドキュメンタリーに対する最大のツッコミ所は、「なぜ危険を冒してまでカメラを回し続けるのか?」ということだった。もちろんそこで撮影を止めてしまえば映画にならないのだが、戦場カメ…

映画にとってインターネットとは何か(7) 引き延ばされた出会い

イ・ジェヨン『純愛譜』 イ・ジェヨンが2001年に制作した『純愛譜』は、インターネットを通じて、国を超えて二人の男女が出会う物語だ。ただしその出会いは、映画のラストに訪れる。 ソウルの役所で働くウインは、単調な日々の仕事に飽き飽きし、夜にインタ…

映画にとってインターネットとは何か(6)  Jホラー・ネットロア・モビリティ

レンタルビデオショップから見える風景 たまにはパソコン画面から離れて、街のレンタルビデオショップに出かけてみよう。DVDがずらりと並んだ棚を見渡してみると、インターネットで「インターネットを扱った映画」を検索した時とはまったく異なる風景が広が…

映画にとってインターネットとは何か(5) ニューメディアと幽霊

この連載は、現在わたしが制作を進めている新作長編映画『落ちた影/Drop Shadow』(仮)の制作ノートです。neoneo webでの連載「Camera-Eye Myth/郊外映画の風景論」で展開した現実空間の場所論では扱うことのできなかった、人間の活動空間としてのインタ…

udocorg 個展「れいより40℃も高熱」

udocorg(鵜戸庚司)個展「れいより40℃も高熱」 2015.6.6 (sat) – 6.14 (sun) @TAV GALLERY http://tavgallery.com/udocorg/ udocorgさんの個展に寄せて、短いテキストを書きました。 上記ウェブサイトにも掲載していただいています。 DID / udocorgについて…

映画にとってインターネットとは何か(4) ネットワーク殺人ゲームへの招待

グレゴリー・ホブリット『ブラックサイト』 2008年にグレゴリー・ホブリットが制作した『ブラックサイト』は、インターネットの動画中継を利用した公開殺人事件を描いたサスペンス映画だ。 サイバー犯罪の取り締まりを担当するFBIの捜査官ジェニファーはある…

映画にとってインターネットとは何か(3) 身近な犯罪、遠い分身

デヴィッド・スレイド『ハードキャンディ』 日本で問題となった「オヤジ狩り」に想を得てデヴィッド・スレイドが制作した映画『ハードキャンディ』(2005年)は、30代のフォトグラファー・ジェフと14歳の少女ヘイリーが出会い系サイトでチャットをしているシ…

5月17日「あなたはいま、まさに、ここにいる」トークセッション

あなたはいま、まさに、ここにいるwww.3331.jp あなたはいま、まさに、ここにいる[トークセッション] 日時|2015年4月24日(金)- 6月1日(月)※火曜日は休館 2015年5月17日(日)(トークセッション)時間|12:00-19:00(金・土は20:00まで)会場|3331Ar…

映画にとってインターネットとは何か(2) 1995年、二つのハッカー映画

アーウィン・ウィンクラー『ザ・インターネット』 1995年、Windows95の発売によってインターネットが一般家庭に急速に普及し、社会現象ともなったこの年、アーウィン・ウィンクラー監督がその名も『ザ・インターネット』(原題「The Net」)というフィルムを…

ビンダーVol.2《特集|トランスフォーマー》

5月4日の文学フリマで発売される批評誌『ビンダーVol.2《特集|トランスフォーマー》』(目次)に参加しています。 わたしはマイケル・ベイ版トランスフォーマー・シリーズへの愛を込めた「トランスフォーマー追悼」と、「いま、個人映画を観るということ」…

映画にとってインターネットとは何か(1) デヴィッド・フィンチャーへの不満

この連載は、現在わたしが制作を進めている新作長編映画『落ちた影/Drop Shadow』(仮)の制作ノートです。neoneo webでの連載「Camera-Eye Myth/郊外映画の風景論」で展開した現実空間の場所論では扱うことのできなかった、人間の活動空間としてのインタ…

門眞妙さんの絵画についての短いテキスト

門眞妙さんの絵画についての短いテキストを書きました。 このテキストは中国語に翻訳され、今月台北でおこなわれるアートフェア「Young Art Taipei」で、門眞さんの作家紹介のようなかたちで公開されるそうです。 門眞さんの出品作品は、4月3日(金)から新…

第7回恵比寿映像祭 惑星で会いましょう

<a href="http://www.yebizo.com/" data-mce-href="http://www.yebizo.com/">【第7回恵比寿映像祭】惑星で会いましょう</a> 恵比寿映像祭 第7回恵比寿映像祭 惑星で会いましょう[展覧会] 日時|2015年2月27日(金)-3月8日(日) 2015年2月28…

原將人監督『あなたにゐてほしい』について

あなたにゐてほしい予告編【8フィルム編】劇場公開版 - YouTube 風景映画『初国知所之天皇』や『20世紀ノスタルジア』で知られる原將人監督による新作『あなたにゐてほしい』の公開が始まっている(ポレポレ東中野にて、2015年1月31日~2月13日まで)。筆者…

PARENTAL ADVISORY EXPLICIT COMMUNICATION

PARENTAL ADVISORY EXPLICIT COMMUNICATION on Vimeo MUSE:金子りえ、黒宮れい朗読:金子りえスタイリング:東佳苗(縷縷夢兎)音:Idiot Popテキスト:sasaki yusukeDID(udocorg x watanabe kazuki)DID:didouga.net/ 明けましておめでとうございます。 昨…