チェーンブレイカー
私が脚本を担当した映画『チェーンブレイカー』(ワタナベカズキ監督)の上映が11月におこなわれます。自作以外の脚本を書いたのは初めて。どんな作品になっているのか、今から楽しみです。
三代川達 第10回上映会 base ten number system
11月7日(土)、8日(日)15:30、19:00
11月9日(月)〜11月13日(金)21:00
※上映後、毎回イベントあり
料金前売¥900 / 当日¥1,500(共に1ドリンク¥500別)
会場 UPLINK FACTORY(1F),ROOM(2F)
佐々木友輔×udocorg×三代川達『チェーンブレイカー』
監督:ワタナベカズキ
脚本:佐々木友輔 撮影監督:udocorg(DID)
出演:阿知波妃皇、松本高士、鶴田理紗(白昼夢)、二見香帆(ブルドッキングヘッドロック)、菅原佳子、伊神忠聡、原彩弓(メロトゲニ)、神崎ゆい、上野裕子、風間竜一、里村孝雄
みだりに吉凶禍福を説き、または祈祷・符呪等をなし、人を惑わして利を図る者は、死刑または無期もしくは3年以上の懲役に処す――。
2014年の刑法改正によりこの時代錯誤な条文が削除されて以来、各地で原因不明の死亡事件が多発し始めた。 「呪い」の時代の幕開けである。憎しみが憎しみを呼び、死が死を招く恐怖の連鎖に巻き込まれた美大生の珂奈は、その死の運命を断ち切れるのか。 ニューメディア・ホラーヒーローの誕生譚。
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Web漫画の1話目が好きだ。
出版社や担当編集がついているわけでもなく、
従って当然、長期連載を前提とした気負いもない。
落書きすれすれの作画。
出落ちのようなネタ。
お約束の展開。
さくっと読める1話完結の物語。
けれども、
カチカチと「次へ」を押して読み進めるうち、
登場人物たちへの愛が芽生えてくる。
謎に満ちていた世界のありようが浮かび上がってくる。
そしてシリアス展開へ。
ふと1話目の牧歌的光景がよみがえる。
その時間があったから今がある。
しかしもうその時間は戻ってこない。
そう、第1話とは、いまだかたちにならざる
Web漫画の潜在性そのものだったのだ。
ここからわたしたちはどこへでも行ける。
どんなものにでもなれる。
そんな「1話目」のわくわく感を映画にできたら。
『チェーンブレイカー』の脚本を書くとき、
そのようなことを考えていた。
願わくは本作が、
かつてわたしを熱狂させたものたちのように、
誰かにとって新しい世界を予感させるものとなりますように。