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揺動メディアについて。場所と風景と映画について。

11月の上映&イベント

 

11月の予定をまとめました。

 

【1】三代川達 第10回上映会 base ten number system

11月7日(土)、8日(日)15:30、19:00
11月9日(月)〜11月13日(金)21:00
料金前売¥900 / 当日¥1,500(共に1ドリンク¥500別)
会場 UPLINK FACTORY(1F),ROOM(2F)

詳細

 

ワタナベカズキ監督『チェーンブレイカー』に脚本で参加しています。

 


チェーンブレイカー予告 - YouTube

 

 

【2】『ビジュアル・コミュニケーション』刊行記念トークイベント

「動画の時代」の「映画批評」はいかに可能か――「ポストメディウム的状況」を考える

11月17日(火)19:30〜

ジュンク堂書店 池袋本店
登壇者:三浦哲哉、渡邉大輔、佐々木友輔(司会:冨塚亮平)

詳細

 

ビジュアル・コミュニケーション――動画時代の文化批評

ビジュアル・コミュニケーション――動画時代の文化批評

 

 

 

【3】佐々木友輔 新作上映[Epoch]

2015年11月21日(土)、22日(日)
開場18:30、上映19:00(20:10終了予定)
料金:1500円(定員25名、要予約)
会場:新宿眼科画廊
上映作品:『落ちた影/Drop Shadow』(アナグリフ3D)
     『And the Hollow Ship Sails On』(2D)

詳細

 

 

いま、個人映画を観るということ(三)いまこそ飯村隆彦を読/見直す

 

11月23日(月・祝)の文学フリマで頒布される同人誌『ビンダーVol.3』(特集「ゴダールgdgd妖精s」)に参加しています。ブースはキ-05〜06。私は連載「いま、個人映画を観るということ」の第3回「いまこそ飯村隆彦を読/見直す」を書きました。

飯村隆彦という作家を歴史化するのではなく(それについては、すでに優れた仕事が多くありますから)、本連載の当初からの主旨どおり、いま彼の作品を見ることにどのような意義があるのか、同じ映画作家としてどんな刺激を受け取ったのかという、生っぽい作品論を書きたいと思いました。

具体的には、(1)ただひたすらに画面に映るものを見つめるという表象批評的な態度で飯村作品を見直してみる。(2)飯村自身の指示(テキスト)に従って作品を読み直してみる。ところが結果、1と2はある意味で同じ場所に帰着します。すなわち「飯村隆彦」という固有名に。その迷宮的世界に。

 

いま、個人映画を観るということ(三)
いまこそ飯村隆彦を読/見直す

・ハイコンテクスト/ローコンテクスト
・飯村隆彦の「ビデオ記号学
・飯村隆彦の「顔」と「テキスト」
・飯村隆彦の「神話」
・いまこそ飯村隆彦を読/見直す

 


飯村隆彦のDVDアート*DVDArt of Takahiko iimura - YouTube

 


初期ビデオアート集 *EARLY CONCEPTUAL VIDEOS - YouTube

チェーンブレイカー

 

私が脚本を担当した映画『チェーンブレイカー』(ワタナベカズキ監督)の上映が11月におこなわれます。自作以外の脚本を書いたのは初めて。どんな作品になっているのか、今から楽しみです。

 

三代川達 第10回上映会 base ten number system

11月7日(土)、8日(日)15:30、19:00
11月9日(月)〜11月13日(金)21:00

 ※上映後、毎回イベントあり

料金前売¥900 / 当日¥1,500(共に1ドリンク¥500別)
会場 UPLINK FACTORY(1F),ROOM(2F)

公式ウェブサイト

 

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佐々木友輔×udocorg×三代川達『チェーンブレイカー』

監督:ワタナベカズキ
脚本:佐々木友輔 撮影監督:udocorg(DID)
出演:阿知波妃皇、松本高士、鶴田理紗(白昼夢)、二見香帆(ブルドッキングヘッドロック)、菅原佳子、伊神忠聡、原彩弓(メロトゲニ)、神崎ゆい、上野裕子、風間竜一、里村孝雄

 

みだりに吉凶禍福を説き、または祈祷・符呪等をなし、人を惑わして利を図る者は、死刑または無期もしくは3年以上の懲役に処す――。
2014年の刑法改正によりこの時代錯誤な条文が削除されて以来、各地で原因不明の死亡事件が多発し始めた。 「呪い」の時代の幕開けである。憎しみが憎しみを呼び、死が死を招く恐怖の連鎖に巻き込まれた美大生の珂奈は、その死の運命を断ち切れるのか。 ニューメディア・ホラーヒーローの誕生譚。

 

 

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Web漫画の1話目が好きだ。

 

出版社や担当編集がついているわけでもなく、
従って当然、長期連載を前提とした気負いもない。

 

落書きすれすれの作画。
出落ちのようなネタ。
お約束の展開。
さくっと読める1話完結の物語。

 

けれども、
カチカチと「次へ」を押して読み進めるうち、
登場人物たちへの愛が芽生えてくる。
謎に満ちていた世界のありようが浮かび上がってくる。

 

そしてシリアス展開へ。

 

ふと1話目の牧歌的光景がよみがえる。
その時間があったから今がある。
しかしもうその時間は戻ってこない。

 

そう、第1話とは、いまだかたちにならざる
Web漫画の潜在性そのものだったのだ。

 

ここからわたしたちはどこへでも行ける。
どんなものにでもなれる。

 

そんな「1話目」のわくわく感を映画にできたら。

 

『チェーンブレイカー』の脚本を書くとき、
そのようなことを考えていた。


願わくは本作が、
かつてわたしを熱狂させたものたちのように、
誰かにとって新しい世界を予感させるものとなりますように。

「動画の時代」の「映画批評」はいかに可能か——「ポストメディウム的状況」を考える

 

限界研の新刊 『ビジュアル・コミュニケーション』の刊行記念トークイベントに参加します。

11月17日(火)19:30〜、ジュンク堂池袋店にて開催です。

 

ビジュアル・コミュニケーション――動画時代の文化批評

ビジュアル・コミュニケーション――動画時代の文化批評

 

 

『ビジュアル・コミュニケーション』(南雲堂)刊行記念トークイベント

佐々木友輔×三浦哲哉×渡邉大輔(司会進行:冨塚亮平)
「動画の時代」の「映画批評」はいかに可能か
「ポストメディウム的状況」を考える

 

ここ最近、映画の世界は大きな変化を迎えている。誰でもスマホで「映画」っぽいものが作れ、ネット上にはVine動画やゲーム実況など、いままで見たこともないような新しい映像コンテンツが映画と肩を並べるようにして、活況を呈するようになりつつある。『映画とは何か』(筑摩書房)など、映画の現在について先鋭な批評活動を繰り広げる俊英・三浦哲哉氏をゲストに迎え、9月末刊行の評論集『ビジュアル・コ
ミュニケーション——動画時代の文化批評』(南雲堂)の内容を踏まえ、こうした「動画の時代」にかつての「映画批評」はどのように対応していくべきなのか。『ゼロ・グラビティ』『親密さ』『ルック・オブ・サイレンス』『THE COCKPIT』……などなど、数々の話題作を素材に、そして映画誕生120年の現在、あらためて「映画」と「映像」の関わりについて「映画批評」の観点から徹底的に語り合う。

 

 

佐々木友輔─ささき・ゆうすけ
1985年神戸生まれ。映像作家、企画者。近年の上映・展示に「反戦 来るべき戦争に抗うために」展、第7回恵比寿映像祭、編著に『土瀝青—場所が揺らす映画』(トポフィル)、論考に「二種類の幽霊、二種類の霊媒—揺動メディアとしての映画論」(『ART CRITIQUE n. 04』所収、BLUE ART)など。

 

三浦哲哉─みうら・てつや
1976年福島県郡山市生まれ。東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論コース博士課程修了。現在、青山学院大学文学部准教授。博士(学術)。専門は映画批評・研究、表象文化論福島県内外での映画上映プロジェクトImage.Fukushima代表。主な著書に『映画とは何か: フランス映画思想史』(筑摩書房)、『サスペンス映画史』(みすず書房)など。

 

渡邉大輔─わたなべ・だいすけ
1982年生まれ。映画史研究者・批評家。専攻は日本映画史・映像文化論・メディア論。現在、跡見学園女子大学文学部助教日本大学芸術学部非常勤講師。著作に『イメージの進行形』(人文書院)、共著に『日本映画史叢書15 日本映画の誕生』(森話社)『見えない殺人カード』(講談社文庫)『ゼロ年代+の映画』(河出書房新社)『ソーシャル・ドキュメンタリー』(フィルムアート社)『アジア映画で〈世
界〉を見る』(作品社)など多数。近刊共著に『日本映画の国際進出』(仮題、森話社)。

佐々木友輔 新作上映[Epoch]

 

22日(日)の回は定員に達しましたため、
受付を終了させていただきました。

当日券扱いにて、作品をご覧いただくことは可能ですが、
ご予約の方を優先でお通ししますので、
少々見づらい(3D効果が得づらい)座席に
なってしまうかもしれないことをご了承ください。
上映の5分前(18:55)から受付・ご入場いただけます。

なお、21日(土)の回はまだご予約を受け付けております。

 

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『落ちた影/Drop Shadow』

 

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『And the Hollow Ship Sails On』

 

佐々木友輔 新作上映[Epoch]

 

日時:2015年11月21日(土)、22日(日)※22日は受付終了

   開場18:30、上映19:00(20:10終了予定)

料金:1500円(定員25名、要予約)

会場:新宿眼科画廊(東京都新宿区新宿5-18-11)

上映作品:『落ちた影/Drop Shadow』(アナグリフ3D)

     『And the Hollow Ship Sails On』(2D)

お問い合わせ:qspds996.info(at)gmail.com

予約方法:(1)お名前(2)人数(3)希望日 以上の要項を明記の上、件名を「予約/佐々木友輔 新作上映」として qspds996.info(at)gmail.com までメールでお申し込み下さい。

 

アナグリフ3Dによって得られる立体感には個人差があります。強い眼の疲労や気分が悪くなるなどの症状が出た場合は視聴をお控えください。観賞は自己責任でお願いします。6歳以下のお子様はご覧いただけません。

 

 



『落ちた影/Drop Shadow』

アナグリフ3D 約30分 2015年

出演/菊地裕貴、永田希、小林千花 音楽/田中文久 協力/門眞妙

2015年。正体不明のウィルスによる死亡事件が相次ぐ中、孤独に生きる男・渡利雅はニュースサイトでかつての恋人・乃亜の名を目にする。乃亜の結婚相手である真瀬利治がウィルス事件の容疑者として指名手配され、その火の粉が彼女にも降り掛かっていたのだ。渡利は事の真相を知るべく、真瀬利治に関する情報を調べ始めるが……。アナグリフ方式による3D上映に加え、全編がパソコン&スマートフォンの画面上で進行するデスクトップ・ノワール

 

 

『And the Hollow Ship Sails On』

2D 約30分 2015年

朗読/菊地裕貴 音楽/田中文久 協力/佐々木つばさ

19世紀、21世紀、そして23世紀、茨城の原舎浜を三たび訪れたまるい舟。中には黒い箱を抱えた女がひとり微笑んでいた。人びとは彼女を出迎え、その歌声に魅了されるが、やがて疑いを抱きこの国から追放してしまう。彼女を慕う少数の者たちは、再びうつろ舟がやって来る日を待つのだった。江戸時代に曲亭馬琴らが広めた伝説「虚舟」(うつろぶね)をモチーフに、三つの時代、三つの記録メディアのかさね合わせにより描く、新たな風景映画。

 

ビジュアル・コミュニケーション——動画時代の文化批評

 

ビジュアル・コミュニケーション――動画時代の文化批評

ビジュアル・コミュニケーション――動画時代の文化批評

 

 

限界研の新刊『ビジュアル・コミュニケーション——動画時代の文化批評』に寄稿しました。「三脚とは何だったのか——映画・映像入門書の二〇世紀」と題し、戦前から現代までの映画・映像制作入門書の分析を通じて「三脚」に設置されたカメラを前提とする映画史とは異なる歴史の記述を試みています。こちらのサイトでは序文が試し読みできるようです。

 

また、書籍の刊行に合わせて執筆陣でおこなった座談会が「Yahoo!ニュース個人」の飯田一史さんのページで公開されました。私もあれやこれやと話しています。

 

(1)映像はいかに変わったか――ポストメディア化と「ハリウッド的」なるものの変容

(2)認知科学や神経科学的知見の映像研究への応用について

(3)「中間映画」的領域をいかに再興するか

(4)機械と人間のインタラクションをいかに利用し、映像/視覚文化に偶発性と新奇性を取り込むか

(5)映像/視覚文化におけるアクセス可能なアーカイヴと体験性の相補関係

(6)「ながらメディア」としての長尺映像に適応していく身体

(7)親がネットに写真をアップしまくる時代に子どものアイデンティティはどうなるか

(8)視覚文化研究の現在と、映像批評の受容/需要

なぜ「私」が撮るのか 髙橋耕平作品《HARADA-san》上映&トーク

 

「なぜ「私」が撮るのか」 髙橋耕平作品《HARADA-san》上映&トークに参加します。初引込線です。

 

hikikomisen.com

 

なぜ「私」が撮るのか

初老のアートウォッチャーを題材にしたドキュメンタリー映像と年表からなる、髙橋耕平の作品《HARADA-san》を上映。 その後、作者とゲストが“なぜ「私」が撮るのか”をテーマに議論する。

 

企画:櫻井拓
メンバー:川村麻純、佐々木友輔、髙橋耕平
日時:9月13日(日)11:00~13:30

 

川村麻純 KAWAMURA Masumi
2012年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程修了。主な展覧会に、「展覧会ドラフト2015PARASOPHIA特別連帯プログラム 川村麻純『鳥の歌』」(京都芸術センター、京都、2015年)、「第7回シセイドウアートエッグ展『川村麻純 Mirror Portraits』」(資生堂ギャラリー、東京、2013年)、「Mirror Portraits」(LIXILギャラリー、東京、2012年)、グループ展「8人の女たち」(クリエイションギャラリーG8、東京、2015年)など。平成27年度新進芸術家海外研修制度(長期)で、2016年春よりNYへ1年滞在予定。

 

佐々木友輔 SASAKI Yusuke
1985年神戸生まれ。映像作家、企画者。東京藝術大学大学院美術研究科博士課程修了。近年の上映・展示に「反戦 来るべき戦争に抗うために」(SNOW Contemporary、東京、2014年)、「第7回恵比寿映像祭」(恵比寿ガーデンプレイス、東京、2015年)、編著に『土瀝青――場所が揺らす映画』(トポフィル、2014年)、論考に「二種類の幽霊、二種類の霊媒――揺動メディアとしての映画論」(『ART CRITIQUE n. 04』所収、BLUE ART、2014年)など。

 

髙橋耕平 TAKAHASHI Kohei
1977年 京都府生まれ。京都精華大学大学院芸術研究科修士課程修了。 近年の展覧会に「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭 特別連携プログラム『still moving』」(元崇仁小学校、京都、2015年)、「ほんとの うえの ツクリゴト」(旧本多忠次邸、愛知、2015 年)、「imitator 2」(MART、ダブリン/アイルランド、2014年)、「作家ドラフト2014 高橋耕平『史と詩と私と』」(京都芸術センターギャラリー南、京都、2014年)、「高橋耕平 個展『HARADA-san』」 (Gallery PARC、京都、2013年)など。