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揺動メディアについて。場所と風景と映画について。

クリスチャン・ディッター『ワタシが私を見つけるまで』2016年


『ワタシが私を見つけるまで』トレーラー

 

マンハッタンを舞台に、自分を見つめ直すため彼氏と別れたアリス、パーティー三昧の遊び上手ロビン、精子提供を受ける決意をする産婦人科医メグ、デートサイトで結婚相手を探すルーシーと、三者三様のシングル・ライフを描き出したコメディ。


作中に言及される『セックス・アンド・ザ・シティ』や『ブリジット・ジョーンズの日記』と同様、女性たちの赤裸々で等身大な日常が語られる物語のなかに、wifi接続にまつわる悲喜劇、デートサイトの気軽な利用、メールの文面指南などネット関連の「あるある」ネタがカジュアルに散りばめられている。決して映画の主題や主役として前景化するわけではないが、そのことで却って、彼女たちの日常にネットが深く浸透していることが強調されていると言えよう。