永江二朗『ツイッターの呪い』2011年
タイトルの通り、Twitterを題材にした全5話のオムニバス。
とある廃墟に出かけた若者たちに異変が起こりツイートが途絶えた事件(第1話「実況肝試し」)、フォローされた人間が22日後に命を落とすと噂されるアカウント(第2話「呪いのフォロー」)、死後もツイートを続けて女性に粘着するストーカー(第3話「死者からのつぶやき」)、Twitterで見知らぬ他人から偽の除霊方法を教わった男に起きた災難(第4話「友人」)、Twitterで悪魔崇拝にのめりこむ息子を捜索する父親(第5話「呪いのつぶやき」)といった事件に対し、映画の製作陣が独自取材を試みるという体裁をとる。
タイムラインやDM(ダイレクトメッセージ)など、Twitterの仕組みや機能についての手厚い解説を加えていく親切設計だが、そのぶん話の流れが弛緩してしまうという、実在するSNSを扱った映画にありがちな問題点を本作も踏襲してしまっている。「現実にあってもおかしくない」ようなリアリティーを重視するあまり、恐怖描写が控えめなのもマイナス点。