Camera-Eye Myth / 郊外映画の風景論 #05
Camera-Eye Myth Episode.5 Neighbors(1 ...
ブログでの告知が遅れてしまいましたが、neoneo webでの連載、第五回です(次の更新ももうすぐ!)。第五回では、超芸術トマソン、牛久大仏、そして中島哲也監督の『下妻物語』について論じています。
実は動画のほうで数ショット、いわゆる「聖地巡礼」的なショットが含まれているのですが、気づいた方はいるでしょうか。『下妻物語』の舞台を実際に歩いてみて知ったことですが、この作品、実は驚くほど実際の場所の位置関係に忠実です。と言っても、もちろん現実の位置関係「そのまま」というわけではありません。「生きられた空間」として、というか、その場所に訪れたときの漠然とした感触をうまく映画に翻訳しているなあと。これを「ドキュメンタリー」と言って良いのかは分かりませんが、少なくとも、遠い未来に2000年代の下妻を知る上でとても貴重な記録であることは間違いないように思います。
というわけで、連載もこれで前半が終了。
郊外と呼ばれる場所とそれにかかわる映画を扱う上で、わたしは、感情を煽るような言葉をなるべく使わないようにするということをはじめに決めていました。そのため、とても地味なテキストに見えてしまっているかもしれませんが、一方で、主張をあやふやにしたり、逃げに回ったりもしていません。連載を通して、最終的に、自らの立場を明らかにすること、そして必ず何らかの「答え」を出すことを自らに課しています。
後半もおつき合い下さいましたら幸いです。